もし、証券外務員であるあなたの前にお客さまがいらして
「初めてですけど、金融商品を購入したいのですが・・・(実は、他行さんでは断られたのですが・・・)」
心のどこかで「ラッキー、飛び込みのお客さまだ」との思いが芽生えたら・・・
お客さまの金融商品についてのノウハウは千差万別
世の中には、いろんな人が存在します。もちろん、投資という観点からだけの考察でなくてもいろんな知識・ノウハウの方がいらっしゃいます。
高齢の方なのに、滅茶苦茶ネットやパソコンに詳しかったり、そうかと思うと文明の利器的な電子機器を全く知らなかったり・・・さまざまです。
金融商品も同じです。
いつ興味を持って、いつ頃から知識を収集したりして、金融商品を購入してみようかと、決意・決心・決断したか、ということの違いです。
しかも、今はネットの時代です。
自分なりにネットで調べたりして、にわか仕込み的にアマレベルから「セミ・プロ」レベルだと自負されるようになったりするような人もいらっしゃるはずです。
そして・・・自分は知っている・詳しい・大丈夫だ・問題ない・ゴチャゴチャいうな、そんな方までいらっしゃいます。
知識・経験・レベルも違う上に、性格的なものまで千差万別です。いろんなお客さまに対応しながら仕事をしないといけません。組織人だったら、目標というものもあります。仕事での成績は収入にも跳ね返ってきます。そんな中で、目の前に「実績」がチラついたら・・・
目の前の実績と目標との板挟み
組織人なら、4月~9月、10月~(翌年)3月までの半年ごとの成績が当たり前のようについてきます。
属する組織や支店、あるいはその支店単位での取り組みスタイルによって違いがあるかと思いますが、毎日のようにハッパかけが行われたりします。
誰しも経験するかとも思います。目標数値と実績のプレッシャーです。
それでも忘れていけないのが、基本原則ですね。外務員試験で学んだことでもありますが・・・適合性の原則です。
お客さまの知識・経験などの違いによって、リスクの高い商品、そうでもない商品など、お薦めする商品が違ってきます。
成績・獲得実績は欲しい、でもお薦めしなきゃいけない商品が=実績のカウントとしては低いポイント・数値となれば、うーん、となってしまうのが人間です。
もちろん、組織としてチェック機能が働きますから、それダメ!という上司からのチェックがありますけど。
なかなかモチベーションを維持しながらの毎日の仕事においては、成績(実績)と目の前のお客さまとのやりとりの板挟み的なことは起こり得ます。
どうぞ、基本通りに、原則通りに、やってください。あきらめることなく、です。
せっかく外務員の資格試験に合格したのですから。
基本通り、原則通り、それにプラスして、自分なりのリスク管理も考えるくらいの心構えで日々臨んでいきたいものです。
ADRとは?
ADRは、裁判外紛争解決手続と言われるものです。⇒ 国民生活センター・ADRのページの説明では次のようになっています。
身の回りで起こる様々な法的トラブルについて裁判をおこすのではなく、当事者以外の第三者に関わってもらいながら解決を図るのがADRです。
【出典:国民生活センターホームページ】
(損をした、聞いていない、勝手にやられた・・・といったような)お客さまとのトラブルはADRでの解決を図ることが多いのです。現実世界でもかなりあります。
(私が現役時代に在籍していたところでも事例がありました)
ここが関わったトラブルに、自分が当事者=外務員としてお呼ばれされるのは、大変です。
外務員としてお呼ばれするかも知れない?
組織内で外務員として仕事をしていると、いろんな支店を異動することがあります。その度ごとに、いろんなお客さまとつながっていきます。
残念ながら上のADRでのトラブルレベルになると、裁判ではないですけど、それに近いレベルでずっと呼ばれる可能性があります。
もちろん、組織が守ってはくれるでしょうけど・・・
自分の人生でずっとトラブル事がついて回るのは、いやですね。避けたいものです。
昭和の大スターが・・・(すいません昭和生まれなものですから)、いつの間にか、○○していた!的な番組を目にしたりします。
「えーっ、そんな風になっていたの?」なんて感じです。知らない間に・・・です。
外務員としての仕事で、「えーっ、そんなことまであったの?」的なコトは避けたいですね。
基本通りの仕事をしましょう。たとえ、厳しい目標があっても、です。
まとめ
自分のヒラメキというか、直観というか、大事です。これって、人生全般にも言えることです。
これまでありませんでしたか?
しなかったことの後悔や、一瞬、頭の中にひらめいたこと、感じたこと・・・それが後から考えた時に「そういえば、あれって・・・」という経験はありませんか。
大切にしましょう。目標を意識するのは、思考です。心ではありません。同じ人物なのに、です。
思考は、言い訳をします。都合の良い理屈・理由を考え出します。
心で感じましょう。そんな生き方、人生というか、仕事への取組み・意識もいいと思いませんか。
もっと組織的にいうと、基本に忠実に、ということです。
適合性の原則、基本だと思います。せっかく外務員試験に合格して外務員としての仕事をするなら、資格に求められる資質通りに基本原則を守りたいものです。