銀行等で定期預金などを作成した経験があれば、次のイメージ図の上の図は、簡単に理解できるかと思います。同図の下が債券(クーポン付き)のイメージです。
初めて耳にする概念もあるかと思います。預貯金の証書と(イメージ上で)比較しながら学習を進めてみてください。
ただし、今では債券そのものが電子化(ペーパーレス化)されたりしていますので、その場合は券面という形でのモノは存在しないことになります。
預貯金と債券のイメージ
銀行等で定期預金などを作成すると、(たとえば)金額100万円で、預入日がいつで、期日(満期日)がいつで、利率が〇%というのが記載された証書が証拠証券として交付されます。
満期日まで保有しておけば、元金と利率〇%分の利息収入が返ってきます。(もらえます)※税金は別です。
〇%で運用したことになります。
下の図は、債券のイメージです。しかも、クーポンが付いた債券です。これを・・・利付債といいます。
クーポン付き・・・利付債(クーポン=利札)・・・このクーポンを切り離して利子を受け取ることになります。
クーポンなし・・・割引債・・・クーポンがない分だけ、割り引いて(発行価額を額面よりも安くして)発行されるものです。・・・満期日=償還期日に受け取る額面との差額=償還差益が利子(にかわるもの)となります。
何となくイメージできましたか?
頭に入れておきたい言葉(概念)
次の言葉(概念)もいっしょに理解しておいてください。
額面と単価 | 額面は、定期預金などの(預入)金額に該当するものです。満期日≒償還期日に、受け取れる金額です。 ※ただし、中途半端な金額(たとえば満期が到来して利息までを含めて切り替えた定期預金などにおいて17万5千円526円の定期預金、というような金額)での額面はありません。 各債券の単位になっている金額の整数倍が、額面金額となります。 単価・・・債券の価格を表すのに額面100円当たりで表すということを理解しておいてください。 |
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アンダーパーとオーバーパー | ゴルフをやっている方なら、パーという概念が理解しやすいかと思います。ちょうど100円=パー、ということです。
アンダーパー・・・100円未満・・・アンダーパーで債券を取得して、償還期日に100円受け取ると、差額は+(プラス)・・・償還差益発生。 |
最終償還と期中償還 | 最終償還は、債券の発行者側=資金調達側の発想。期日に返済するということです。逆に、償還期日に受け取るという時の償還は、投資家側の発想。期日に額面金額を受け取れる、ということです。
では、期中償還というのは・・・これも発行者側の概念です。 |
利回りと経過利子 | 利回り・・・2種類+1種類あります。 1.最終利回り・・・償還期日まで保有していた時の利回り(途中で市場にて取得した人も含む) 2.応募者利回り・・・最初から(新規発行で)取得した場合 逆に発行者側からみた時には・・・発行者利回り |
約定日と受渡日 | 銀行での単純な預貯金の場合は、預けた日(預入日)がスタートの日です。 でも、債券の場合はお金の受渡にタイムラグが発生するのです。 約定日・・・売買の取り決め日 受渡日・・・決済する日・・・(原則として)約定日から起算して(その日を含んで)、4営業日目 (※国債は3営業日目) |
※上記表の最下部、利回り、という単語の意味、大丈夫ですね。なぜ、単純に利息ではなくて、利回りか、ということですよ。
投資家側がもらえるものは、預貯金のように単純に利子収入だけではないですね。クーポンなどの他に、取得した時の価額と償還した時の価額との差=償還差損が発生します。
つまり、利子+償還差損 ⇒ 元本に対しての利回り、ということです。
逆に、発行者側(資金を調達する側)にとっては、発行して資金調達する時には、いろんな手数料等も発生します。そういった手数料等の費用(コスト)も加味したものが、発行者利回り、ということになります。
あとは、計算問題で慣れてください。
まとめ
何となくでも構いません。普通の預貯金との違いがイメージできそうですか。
外務員試験としての債券業務おいては、計算問題があります。後々出てきますので・・・利回りの計算です。心の準備をしておいてください。
債券の単価が上昇したら・・・利回りが低下する。
債券の単価が低下したら・・・利回りが上昇する。この関係を理解しておいてください。反比例です。
流通市場での利回り低下・・・単価上昇・・・市況の好転
逆に利回り上昇・・・単価低下・・・市況の悪化
もし、