有価証券について学習します。まずは、有価証券とは・・・?
有価証券には、普通に耳にするものとして、手形・小切手・株券・債券・・・といろいろあります。
この全部が金融商品取引法でいうところの、(規制の)対象となる有価証券ではありません。
それと、有価証券が発行されていなくても、金融商品取引法の規制の対象となる有価証券であり続けます。有価証券とみなされます。
有価証券の種類は(出そうなキーワードだけ合言葉で覚えよう)
証券外務員試験に出るようなキーワードだけ覚えておきましょう。細かくはいろいろとあります。でも、出そうなキーワードだけで余計なエネルギーは使わない、これって大事です。
【金融商品取引法でいうところの有価証券】
・国債証券
・地方債証券
・資産の流動化に関する法律(資産流動化法)に規定する特定社債券
・社債券
・株券、新株予約権証券
・投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券
・投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資法人の投資証券もしくは投資法人債券又は外国投資証券
・貸付信託の受益証券
・法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち内閣府令で定めるもの(いわゆるCP)
・抵当証券法に規定する抵当証券
・外国又は外国の者の発行する上記の証券や証書の性質を有するもの(外国国債や外国株券など、海外CPも入る)
うーん、全部頭に入れておくのは大変ですね。試験に出そうなものだけチェックです。
あとは(試験に出たら)「勘」です。
有価証券の種類について聞かれたら・・・合言葉で
特価新店売出し予約で、お菓子の樹液にポケモンCP。
(樹液の好きな)カブトムシのポケモンなら外国産のヘラクレス(カブトムシ?)
と思い出せるようにしておけば十分です。イメージです。合言葉を思い出せなくても、なんとなくイメージできるだけでOKです。問題が出た時に、なんとなく思い出せればいいのですから。
覚え方はそれぞれに工夫してください。
何回か合言葉を読んで、原文がつながればOKです。たぶん、試験の時は思い出せると思います。
・資産の流動化に関する法律(資産流動化法)に規定する特定社債券・・・特価の「特」
・社債券
・株券、新株予約権証券・・・特価の「価」=株券の「株」の「か」+新店の「新」=「新株の新」+「予約」=「予約権利証券」の「予約」
・投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券
・投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資法人の投資証券もしくは投資法人債券又は外国投資証券
・貸付信託の受益証券・・・「樹液」=「受益」
・法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち内閣府令で定めるもの(いわゆるCP)・・・「ポケモンCP」の「CP」=「CP」
・抵当証券法に規定する抵当証券
・外国又は外国の者の発行する上記の証券や証書の性質を有するもの(外国国債や外国株券など)・・・「外国産」=「外国又は外国の者の」
こんな感じです。(1番目だと、特価の「特」で、特定社債券の「特」だからOKだな、という思い出し方です)
さあ、早速復習してみましょう。⇒ 練習問題
※ポケモンのCPがピンとこない人はCP=カップリング=外国のカップルがイチャイチャしている、と読み替えても構いません。ご自分で好きなように工夫してください。
※ポケモンのCPは、強さを表す数値だそうです。
有価証券の現物は必要か(権利だけでも有価証券か?)
ズバリ、権利だけでも有価証券です。
発想としては・・・昔は現物の株券を発行していましたが、2009年の1月から株券は電子化されました。
(この2009年なんていうのは覚えなくても構いません)
銀行も手形が、電子化されたり、でんさいというサービスが導入されたりと電子化の流れはご案内のとおりです。
・株券不発行株式、証券不発行の新株予約権など、有価証券が発行されていない権利については、金融商品取引法上の有価証券とはみなされない。・・・○か×か?・・・×・・・正解!・・・みなされます
この概念のことを専門用語的にいうと、有価証券表示権利、といいます。(頭の片隅にでも入れておいてください)
まとめ
全部を覚えるのは不可能です。
そもそも証券外務員の試験は、○×か、択一問題です。(計算問題もありますが、解答そのものは選択です)
「勘」で解答することもできます。
本来は、お客さま(投資家)の保護であったり、金融のプロとしての活躍を考えるなら専門家としての知識・ノウハウの追求は当然かも知れません。でも・・・
まずは、証券外務員試験に合格です。満点でなくていいのです。
先ほどチャレンジした練習問題、再度チャレンジしてみますか? ⇒ 練習問題
おまけとしての語句説明です。
「みなし有価証券」という単語があります。
ここでは頭の中に入れておくだけで結構です。
みなし有価証券は、(証券または証書に記載されるべき権利以外の権利なのに)有価証券とみなされる、です。
ということは、金融商品取引法の規定が適用される、ということです。
【みなし有価証券】
・信託の受益権
・合名会社もしくは政令で定める合資会社の社員権又は合同会社の社員権
・集団投資スキーム持分(一種試験の範囲)・・・のちほど学習します。