外務員資格の重要度について
世の中にはいろんな資格あります。
もちろん法的に取得していないとできない仕事・業務というのもあります。
実は、この外務員の資格ですが、国民(=預金者)の財産や生命に直結してくるような大事な資格なのです。
金融商品のプロとしてアドバイスを求められた時に、消費者(金融商品の購入者)が間違った情報を与えられて、間違った選択・判断をしてしまった場合には、とりもなおさず「損」に直結するのです。
昔の預金者保護や護送船団方式時代の銀行の主力商品であった「定期預金」「国債」などと違って、金融商品は自己責任原則です。
でも、銀行員のアドバイスやちょっとした「一言(ひとこと)」で購入の意思決定をすることになるのは間違いありません。
それだけ銀行員は信頼・信用されています。
だからこそ「プロ」として常に「預金者・消費者・購入者」に寄り添う必要があるのです。
となれば・・
外務員の資格を取ったからそれでOKではないですね。
常に研鑚しつつ、知識的にも対お客さまとのお付き合いとしてのスキルを高めるなどの努力が求められます。
一歩間違うと、不本意な選択肢をお客さまに与えてしまうことで、とんでもない損をお客さまに及ぼしてしまうこともある世界なのです。
これは私の実体験なのですが、
とある支店に支店長として赴任した時に、金融商品の大口のお客さまのところに新任の挨拶訪問をした時の出来事です・・
「支店長、昔、あなたのところの行員に勧められた金融商品を買ったら・・家一軒分、損をした」と苦情を言われたことがありました。
自己責任の世界ですが、さすがに困った表情を浮かべるしかありませんでした。
銀行としての非を認めるようなことにつながりかねない「すいません」と謝るわけにも行きません。
(損害賠償の話になったら大変ですから)
そんな世界が金融商品の世界なのです。
だからこそ、外務員資格の重要度を十分に認識すると同時に、商品知識のさらなる充実に努め、常に自己研鑚して自分を高めていくことが(真の意味で)お客さまに寄り添うことにつながる、ということだけは忘れないようにしたいものです。